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CEO Message

代表取締役社長 斉藤 昭宏の写真

主力のパチンコ・パチスロ機市場で安定収益を
確保し、新規事業ではAIを中心に事業規模の
拡大を進めていきます。

代表取締役社長斉藤 昭宏

2025年12月更新
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。当中間期は、主力のパチンコ・パチスロ機市場でスマート遊技機の普及が進み、安定した事業規模で推移しました。こうした市場環境のもと、当社グループは、パチンコ・パチスロ機市場で安定収益の確保に注力いたしました。特に、グラフィックスLSIの新製品において、一部需要の先取りもありましたが、販売が好調に進展したことで、中間期の業績は当初計画を上回る実績となりました。また、AIを中心とする新規事業の規模拡大にも努め、新規事業の展開を加速させるためにアライアンスや出資の検討なども積極的に実施しております。通期に向けては、グラフィックスLSI及びメモリモジュールの販売が当初計画を上回る見通しとなったことや、製品ミックスの改善も見込まれること等から、業績予想の上方修正を行いました。当社グループは、今後もさらなる成長と飛躍を目指して積極的な取り組みを進めてまいります。株主の皆さまには引き続きのご理解とご支援を賜りますよう、お願い申しあげます。

業績のご報告

  • 当中間期の業績について
  • 通期の連結業績について
  • 今後の成長戦略について

「LSI開発販売関連」セグメントは、売上高が前年同中間期比8.6%減の7,236百万円(同685百万円減)、セグメント利益は同2.0%増となる1,571百万円(同30百万円増)となりました。主力製品であるパチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSIの販売が前年同中間期より3万個減の26万個に留まり、メモリモジュール製品の販売も前年同中間期を下回った影響により売上高は減少しましたが、製品ミックスの改善によりセグメント利益は増加しました。
「新規事業関連」セグメントでは、AI領域を中心とした規模の拡大に努めた結果、売上高が同80.6%増の399百万円(同178百万円増)、セグメント損失は同153百万円減となる108百万円(前年同期は262百万円の損失)となりました。
以上の結果、当中間期は売上高が7,635百万円、売上総利益は2,570百万円となりました。販売費及び一般管理費は1,421百万円、うち研究開発費は748百万円となりました。これにより、営業利益は同22.4%増の1,148百万円(同210百万円増)、経常利益は同23.3%増の1,227百万円(同232百万円増)、親会社株主に帰属する中間純利益は同24.0%増の858百万円(同165百万円増)となりました。
なお、当中間期末の財政状況は、流動資産12,403百万円、うち現金及び預金は5,093百万円、自己資本比率は85.2%で、高い健全性を引き続き維持しています。

中間期の連結業績結果(百万円)

  前中間期実績 当中間期実績 増減率
売上高 8,142 7,635 △6%
売上原価 5,815 5,065 △13%
売上総利益 2,326 2,570 10%
販売費及び
一般管理費
1,389 1,421 2%
営業利益 937 1,148 22%
経常利益 995 1,227 23%
親会社株主に
帰属する中間純利益
692 858 24%

当期の連結業績につきましては、2025年5月9日に業績計画を公表しましたが、その後の業績動向を踏まえて2025年9月22日に上方修正を行い、売上高13,770百万円(計画比14.8%増)、営業利益1,390百万円(同39.0%増)、経常利益1,480百万円(同45.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,050百万円(同43.8%増)に、それぞれ修正しました。
上方修正の主な要因になったのは、現在までの受注状況や顧客の需要動向を精査した結果、パチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSIの販売が当初計画の40万個から約45万個まで拡大し、加えてメモリモジュール製品などの販売も、当初計画を上回る見通しになったことによるものです。これは、主力市場であるパチンコ・パチスロ機の新台年間販売台数の見通し自体については変更ないものの、グラフィックスLSI及びメモリモジュールのリユース比率が当初の見込みより低下し、当社製品の販売個数が増加する見通しとなったためです。さらに、グラフィックスLSI及びメモリモジュールで製品ミックスの改善が見込まれ、高付加価値製品が当初計画を上回る販売見通しになったことも、上方修正を行う要因になりました。
当期末の配当につきましても、業績計画の修正に伴い、当社の株主還元方針(配当性向50%)を踏まえて1株当たり普通配当49円(当初計画33円)へ上方修正しました。

通期連結業績計画(百万円)

  前期実績 当期通期計画
(上方修正後)
増減率
売上高 15,244 13,770 △10%
売上原価 10,856 9,330 △14%
売上総利益 4,388 4,440 1%
販売費及び
一般管理費
2,926 3,050 4%
営業利益 1,461 1,390 △5%
経常利益 1,542 1,480 △4%
親会社株主に
帰属する当期純利益
978 1,050 7%

通期連結業績計画に対する中間期の進捗(百万円)

  当中間期
実績
当期通期
計画
進捗率
売上高 7,635 13,770 55%
売上原価 5,065 9,330 54%
売上総利益 2,570 4,440 58%
販売費及び
一般管理費
1,421 3,050 47%
営業利益 1,148 1,390 83%
経常利益 1,227 1,480 83%
親会社株主に
帰属する当期純利益
858 1,050 82%

Column1配当予想の上方修正をお知らせします

  年間配当金(円)
第2
四半期末
期末 合計
前回予想 0円 33円 33円
今回発表予想 0円 49円 49円
当期実績 0円 - -
前期実績 0円 45円 45円

業績予想の修正に伴い、配当性向50%を原則とする株主還元方針に基づいて、配当予想も修正しました。修正後の配当額で算定した連結配当性向は50.2%になります。

Column2株主優待制度を導入しています

投資先としての魅力向上で知名度を高めるとともに、当社株式を長く保有してもらうことを目的として、株主優待制度を導入しています。具体的な株主優待の内容は以下のとおりです。保有株式数、継続保有期間に応じてクオカードを贈呈します。

保有
株式数
継続保有期間及び優待内容
1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
100株以上
500株未満
- クオカード 500円
500株以上 - クオカード 500円 クオカード 3,000円
  • 毎年3月31日現在の株主名簿に記載又は記録された株主さまで、上記の継続保有期間及び保有株式数に該当する株主さまを対象とします。
  • 継続保有期間1年以上とは、毎年3月31日及び9月30日の当社株主名簿に同一の株主番号で、3回以上連続して記載又は記録された株主さまとします。
  • 継続保有期間5年以上とは、毎年3月31日及び9月30日の当社株主名簿に同一の株主番号で、11回以上連続して記載又は記録された株主さまとします。なお、保有株式数については、直近の基準日時点の保有株式数にて判定します。

「LSI開発販売関連」セグメントでは、パチンコ・パチスロ機市場に特化した半導体設計スキルを保有していることに加え、顧客への手厚いサポートやソフトウェア開発環境の提供等を行うことにより、当社グループ製品は主力のパチンコ・パチスロ機市場で圧倒的なシェアを獲得しており、顧客との盤石な信頼関係も築いています。こうした実績をさらに伸ばして競合優位性をより一層高め、安定収益を確保していきます。
「新規事業関連」セグメントでは、「LSI開発販売関連」セグメントで確保した安定したキャッシュフローを基に、新規事業の中核であるAI領域の拡大に努めます。そのために2025年7月1日付けで、AI事業子会社の社名を「ax」から主力製品名「ailia」をカタカナ表記した「アイリア」へ変更し、ブランド認知度の向上に着手。事業内容も、強みである半導体の知見を生かし、従来のAIフレームワークの開発・提供に留まらず、顧客のAIモデルやソフトウェアの高速化や、特定用途に特化したAIフレームワークの開発などへ拡大し、エッジAIにおけるコンピューティングの最適化に取り組んでいきます。また、AI専門メディア「アイリア AI」を展開しており、認知度向上や新規顧客の獲得等に注力していきます。このほか、新規事業の展開を加速させる観点から、引き続きアライアンスや出資の検討等を積極的に実施していきます。
こうした取り組みにより、持続的な企業価値の向上に努め、株主の皆さまの期待に応えられるよう努めていきます。引き続きのご支援を賜りますよう、お願い申しあげます。

事業の方向性 /
新規事業トピックス

  • 今後の成長に向けた
    方向性と施策
  • AIコンピューティング
    について
  • オウンドメディア
  • 次世代支援

アクセルグループが目指す成長イメージ

既存事業のLSI開発販売関連で主力のパチンコ・パチスロ機市場は、年間約150万台が販売される安定市場です。ここで当社グループ製品は、圧倒的なシェアを獲得。また、近年の採用プロセスの微細化等による開発コストの高騰に伴い、新規参入の障壁が高まっている状況です。この環境変化を事業機会と捉え、当社グループは技術力と開発体制への継続的な投資を通じて、市場におけるリーディングポジションのさらなる強化と持続的な収益基盤の確立に努めています。新規事業で注力しているAI市場では、特定用途への対応とAIモデルの最適化・高速化・軽量化ニーズが高まっています。そこで当社グループは、この要求に応えるAIコンピューティング事業の推進を開始しました。このように当社グループでは、既存事業で安定収益を確保し、新規事業で持続的な成長・飛躍を推進。加えてM&Aなどの資本政策を積極的に検討し、成長を加速していきます。

AI事業とパチンコ・パチスロ向け事業の概要と、既存・新規事業の収益成長を示す図。

AIの組み込み実装に特化したソリューションを提供

産業・医療・モビリティなど、あらゆる分野でAI活用が進んでいます。そこで求められているのが、特定用途のローカル端末に先端AIを組み込み実装してオフラインで高速処理させることです。このようなニーズに応えるため、グループ会社のアイリアではAIコンピューティング事業の推進を開始しました。アイリアがこのサービスを提供できたのは、AIモデルの構造とアルゴリズムの専門知識を保有していることに加え、アクセルの半導体開発の知見を受け継ぎ、AIを動かす組み込みハードウェアの制約を熟知しているからです。AIと組み込みハードウェアの両面から最適化することで、先進のソリューションを提供してまいります。アイリアでは現在、AIコンピューティングとして「AI・深層学習向け高速化」「組み込み高速化」「画像処理高速化」「GPU向け高速化」という4つのAIソフトウェア高速化サービスを提供しています。

AIコンピューティングの
「4つの高速化」

AI最適化・高速化技術の各分野(深層学習、組み込み、画像処理、GPU)の概要を示す図。

AIに注目するビジネスパーソンに向けて専門メディア『アイリア AI』を展開

『アイリア AI』は、アクセルが運営するAI専門メディアです。オリジナルの記事により、ビジネスや暮らしを取り巻く最新のAI製品やサービスを読み解くとともに、当社グループのAIサービス・ソリューションの導入から活用を加速する幅広い情報を発信しています。
展開する企画として現在は、AI業界が注目する人物とアイリアCTOの客野による対談等を紹介する「Dialogue」、注目のAI製品・サービスに迫った「Pickup」、各種イベント内容を報告する「Report」、業務へのAI活用で話題の方々を取材した「Interview」、AIの活用に役立つ解説記事「Tips」の5つを展開しています。

『アイリア AI』が新規ビジネスのきっかけに

このオウンドメディアにより、AI関係者に対する当社グループの認知度は着実に高まっています。その結果、製品紹介ページのPV数は増加し、新規ビジネスにつながるきっかけにもなっています。
『アイリア AI』では今後も引き続き、誌面掲載や取材を通じて同業他社や異業種とのコミュニケーションを図り、企業価値の向上と新たなビジネス創造のシナジー獲得に取り組んでいきます。

『アイリア AI』検索数

『アイリア AI』検索数を示すグラフ。

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飲料銘柄の判定に挑戦する学生限定AIコンテスト「Axell AI Contest 2025」を開催

「Axell AI Contest」は、AI技術の発展と人材育成支援を目的に、キャンパスOJT型産学連携教育推進財団と共同開催する学生限定コンテストです。第3回となる今年も、昨年に引き続き日本最大のAI/データ分析に関するコンペティションプラットフォーム「SIGNATE」で開催しました。
今年のテーマは、「91種類の飲料銘柄を判定するAIモデル開発」です。物体検出AIは、カメラ映像による品質管理や異常検知など幅広い分野で採用され、技術は急速に進化しています。このテーマに、昨年より100名以上多い384名が参加し、効率的な演算と高い予測精度を兼ね備えたAIモデルを提案。その中から、実践利用できる高速推論などを実現した上位30チームを表彰し、表彰式後の懇談会でAI開発に興味のある優秀な学生たちとの親睦を図りました。