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パートナーモビリティ × ailia SDK

自律走行・遠隔制御向けの
「映像認識AI」「アプリケーション」
開発に協力

株式会社NTTドコモが実用化を推進する、久留米工業大学の
「対話型AI自動運転車いすパートナーモビリティ(以下、*パートナーモビリティ)」に、
ディープラーニング・フレームワーク「ailia SDK」が採用されました。

*写真は、参考イメージになります。

パートナーモビリティとは

音声対話で行き先を相談しながら自動運転で目的地まで案内する先進モビリティで、移動が困難な方が介助者なしで移動を楽しむことを目指したソリューションです。
今回、アクセル及び子会社であるaxは、このパートナーモビリティの「自律走行及び5Gを活用した遠隔制御向けの映像認識AI及びアプリケーション開発」に協力させていただきました。

自律走行・遠隔制御を実現するために

パートナーモビリティの自律走行・遠隔制御を実現するため、通路にある障害物の認識及び障害物や通行する人までの距離を測定する「障害物検知」、遠隔地に映像を伝送する際、映り込む人の顔にぼかしを加えた状態で転送する「プライバシー保護処理」を「ailia SDK」を用いてAI実装しました。

・障害物検知

パートナーモビリティは、複数種のカメラと「エッジAI対応5Gデバイス」を搭載しています。「ailia SDK」は同エッジAIデバイスに実装され、人の検知とトラッキングを行い、ステレオカメラで障害物及び人までの距離を計測するとともに、人の移動も予測します。また、「ailia SDK」は、実行プラットフォームに対して個別に最適化を行なっており、「エッジAI対応5Gデバイス」においてFP16を使用した高速演算処理を行うことで、高い推論精度と超低遅延の推論速度を実現しており、ステレオカメラからの映像及び深度情報の取り込みと、AI処理の同時実行を可能にしています。

・プライバシー保護処理+映像伝送

「ailia SDK」は、複数種のカメラの一つである360度全天球カメラの映像に対して人を検知し、モザイクによるプライバシー保護処理をリアルタイムに行います。ailia SDKのAI処理解像度変更機能によって、カメラの特性に合わせたアスペクト比でAI処理を実行することが可能です。また、高速処理で高解像度でのAI処理を実現しています。

人検知と距離測定

人の顔の解析結果から顔部分にモザイク処理

開発者が語る「ailia SDK」の魅力と、axの強み

axは、ディープラーニング・フレームワークを完全自社開発している数少ない企業です。独自開発したエッジ推論向けディープラーニング・フレームワーク「ailia SDK」は、多様なGPUに対応することで世界最高水準の推論速度をクロスプラットフォームで実現しています。また「ailia SDK」に最適化された、物体検出・追跡、顔、骨格検出などの100種類を超える学習モデル『ailia MODELES』を提供しており、お客様は独自に学習モデルを開発する必要がなく、AI実装における開発効率化に大きく貢献します。

今回のAI実装においては、車いすの遠隔操作を実用レベルで実現するため「カメラ入力からAI処理、映像ストリーム伝送と、始点から終点までの伝送遅延を限りなく短くしたい」というのがNTTドコモ様からの強い要望でした。AI処理は膨大な演算フィルタ(レイヤ)を通して演算処理を行い、その演算処理によって実現されます。「ailia SDK」は完全自社開発のため、どのレイヤ、どの演算処理がネックになっているか即座に社内で解析できるため、複数種のカメラ映像を用いたAI実装においても高度なリアルタイム性の実現と短期間での開発を実現しました。

アクセル及びaxは、AIのみならずブロックチェーンにおいてもコア技術を保有しています。今後はAIやブロックチェーン等の最先端技術を社会実装することで、Maas(マース:Mobility as a Servie)や、モビリティ業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)など、人々の生活を豊かにする世の中の革新に更新していきたいと考えています。